AFC女子サッカー予選大会2004 準決勝 日本代表vs北朝鮮代表@国立霞ヶ丘競技場

現地に着くと、千駄ヶ谷門は大混雑。当日券の列もできている。
ゲートでは金属探知機によるボディーチェック。相手が相手だからか? 男子A代表のインド戦のシミュレーション(不甲斐ない試合にサポーターが暴れるから)か?
メインスタンド中央部は既にほぼ満員だったので、コーナー付近に陣取る。
時間を経るごとに増えつづける観客。当初閉鎖していたバックスタンド上段も、しばらくして開放された模様。
そして、試合開始。
カウンター狙いか、という戦前の予想を覆し、積極的に攻める日本。それを後押しする大観衆。
北朝鮮は序盤からミスを連発。攻められ慣れていないのか、スタジアムの雰囲気に呑まれたか。
そんな流れから、北朝鮮のクリアミスを拾った荒川が落ち着いてシュートを決め、日本先制。苦戦必至と言われていた試合だったが、これで「いける」と手ごたえを掴んだ観衆は更にヒートアップ。
北朝鮮も徐々に落ち着きを取り戻し、日本ゴール前に迫るが、日本は堅実な組織的守備で決定機を作らせない。
早すぎたともいえる先制点のため、時間の流れが遅く感じる。
ようやく前半もロスタイムに入ったところで、日本が攻め込む。ゴール前に入ったクロスを、北朝鮮のDFがまさかのオウンゴール。頭を抱えて崩れ落ちる背番号12。彼女の今後を考えると気の毒ではあるが、日本にとっては願ってもいない追加点。
試合後、12番を北朝鮮のウイークポイントと分析していたとの監督の談話。ある意味、情報戦の成果ともいえる。
後半は、さすがに北朝鮮の攻める時間が圧倒的に増える。当初予想していた状況。しかし、スコアは2-0なのだ。
後半20分まで無失点で耐えられれば勝ちが見えるのではと思っていたのだが、そんな中、日本が数少ないチャンスをものにする。コーナーキックからファーで折り返し、そこに大谷が合わせてシュート、ゴール!
これでほぼ勝利を確信。ただ、1点取り返されてそこからズルズルという展開も昼間に見てきているので(笑)、ちょっと心配も。
しかし、GK山郷、DF磯崎らが神懸り的に北朝鮮の怒涛の攻撃を跳ね返し、どっから出てきたんだ放送時間なくなっちゃうよというような5分のロスタイムにも集中を切らすことなく、ついに日本勝利!
ここまでアツくなった代表の試合は初めてだった。
ホームで、格上と、負けたら全てを失う状況で、勝つ。これほど痺れるシチュエーションは無いだろう。
勝つためにすべてにおいて最善を尽くした選手とスタッフ、それを感じ取り、一丸となってひたすら声援を送りつづけたサポーター。
今日、ここにいてよかった。